XOXO+I love you〜天敵上司が彼氏になったら甘々男でした

恥ずかしくて顔を覆う。

「何も見ていません。ご注文のトマトとアボカドのサラダです」

顔を真っ赤にさせたスタッフに「ありがとう」と、平然とした様子で返す鷹宮さん。

スタッフが去っていった後、「まだまだだね」と呟きながら、サラダを取り分けていく。

「どーぞ。このサラダのドレッシングは、わさび醤油で美味しいんだ」

「…ありがとうございます」

美味しそうなサラダを前に、もう開き直って食べてやると箸を進めていく。

だが、食べる姿を見つめる視線が目の端で捉えていて、気がつかないふりも限界がきそうなところへ、オーナーが両手に料理を運んできた。

「ほら、シラスのピザと大葉とエビの春巻き、角煮のワイン煮。お前は甘々でデザートまで入らないようだな」

「彼女に、後でジェラードをお願いします」

「もちろんサービスで出すよ。だが、話題を提供するような行為はしないでくれよ。スタッフがお前らの話題で盛り上がってて仕事しないんだ。頼むから食べたらさっさと帰ってくれ」

口調とは別に表情はとても面白がっていて、どうやら彼をからかっているようだ。

「指導不足じゃないんですか⁈昔は、何があっても見て見ぬふりして平静で仕事しろってスパルタでしたよ」

「今でいうZ世代は、扱い方が俺にはわからん。難しいんだよ。頼むから店にいる間、見境なく威嚇するなよ」
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