メイドインダーク(マフィア令嬢と少年メイドのインモラル逃亡潜伏) ※長編・一括掲載(R指定)
4
湯煙の中で、柔和で麗しい撫で肩に濡れた黒髪がかかる。一対の美乳とくびれ腰の曲線美から、すらりとした白い手足がなよやかに延びている。そして先ほどに神業のように剃り仕上げられた姫はまぐりがひっそりと息づいている。
うっとりとした憂いを含んだ面差しはまるで西洋絵画の女神様のよう。
「とってもきれいです……!」
見慣れているはずのマリアの女体はさながら輝くばかりの美しさだった。
改めて息を呑む少年メイドに、青い宝石のような双眸が煌きながら見詰め返してくる。
「そんなにジロジロ見ないでよ、恥ずかしいわ……」
さっきまでの「真剣勝負」で力を使い果たしたマリアは浴槽で身体を預けていた。
専属のメイド少年のケネディは、ゆっくりとシャワーでお湯をかけ、ボディソープを掌で玉の肌になすりつける。
それから交互にふざけて奪い合い、手渡しあうスポンジでお互いを擦り清める。二人で泡だらけになって戯れ笑いあいながら洗いっこするのだ。
「やんっ、あ……ヤダっ! もうっ!」
マリアはクスクス笑って愛撫を受け入れながら、霧中になっている少年を窘め煽る。
「私だって、くすぐったいんだからねっ!」
優しく触れられるたび、敏感になった乙女の素肌はどこでも官能を呼び起こすようで、甘い吐息や小さな声が漏れた。乳房は揉まれれば柔らかく歪みたわんで淫靡な形象美で少年を魅了する。マリアはお返しにケネディの硬直したソレをきゅっと握り、びくビクッとした反応を楽しんだりしている。
「マリアさま……ああ、アア、また来ちゃいます……! んっ!」
何回も腰を引き攣らせて「お預け」を受けながらも、普通の男の子だったら何回もイッている状況であるだけに、ケネディだって生きも絶え絶えだった。
「こんなの、マダマダ序の口よ。……攻守交替だわ、覚悟しなさい」
マリアは妖艶に微笑みながら、少年の垂れ流した透明な粘液をペロリと舐める。
底抜けの貪欲な情動はさながら伝説の美しい魔女のようだった。
「ああぁあああぁ~~~!」
この上もなく優しい愛のいたぶりにケネディは情けない表情で悶えよがり、とうとうギブアップの悲鳴を上げる。陰部の特殊事情などのせいなのか、あるいはマリアからの教育と開発によるものなのか、この少年はそれこそ女の子のように繊細に出来ている。
切羽詰ったような声音で告白するのだった。
「……もっ、我慢できないです」
もちろん、こんなペッティングでも「イク」ことはできる。
けれども本当に満足感や性的充足を得るためには、愛する女主人の膣に挿入して「中で果てる」しかない難儀な性分なのだった。
そんなこと、これまでの生活と経験でわかりきっている。
「あら、入れたいの? 堪え性のない子ね!」
マリアはちょっと意地悪に微笑んで、勝ち誇るように少年の頬にキスする。これまでさんざんに焦らされた意趣返しなのだけれども、そんな彼女とて貪婪に飢えた牝のアギトからダラダラとヨダレを流してしまっているのだった。
「うふっ! ベッドまで我慢しなさい」
今はマリアが燃え尽きてだんだんに受動的になってきた少年の身体を拭いてやり、タオル越しにまたしてもビクビク痙攣する「槍」の手触りを楽しむ。
(疲れちゃったのね……アソコの毛なんか剃られせたから、きっとものすごく神経を使ったんでしょうね。律儀な子、今度は私がエスコートしてあげなくっちゃ!)
底抜けの情交基礎体力でマリアは燃え滾るようだった。
抱きかかえるようにして寝室のベッドに運び、少年を寝転がらせる。
「任せときなさい、タップリ可愛がってあげるわ!」
言った先から、とっくに舌を這わせていた。
少年の腰がビクンと跳ね、待ちきれないマリアは上から積極的に跨っていく。
「そのままでいいわ、私が動いてあげる」
「あうう……」
ケネディは悦楽と安堵のあまり呻く。やっと収まるべき場所に収まったのだ。
火照りきった女陰は飲み込むようにして少年自身を加え込んでしまい、湯上りの濡れた体が局部で結合して繋がった。柔らかい体重の尻がガッチリとホールドするみたいに押さえ込んで、逃げられない体勢で貪りしゃぶり始める。
「さあ! 好きなだけ、イキなさいッ!」
柳腰の巧みな動きにあわせて、瑞々しい乳房が踊り揺れる。いつになく激しい腰使いだ。
マリアは愛情と笑顔を輝き咲かせて、発情した獣のように挑みかかる。上から踊り揺らされ叩きつけられる瑞々しくも成熟した臀部のパッションは、強烈な魅惑の迫力で少年を打ち負かそうとするようだった。
「ほらっ! ほらっ! 『オマンコの中でチンチンがキモチイイです』って言いなさい!」
「んああ~~! き、きもちいいい、です……ううううぅぅ!」
組み伏せられ蹂躙されるケネディは、下から決死の形相でしがみつく。
マリアは全てを抱きとめて全身で飲み込もうとするかのように、ベッドから半ば起き上がった背中に腕を廻して強く抱きしめる。捕食し打ち叩くかのような性急なまでの衝動が彼女を支配し、貪りつくし喰らい尽くそうとするかのような貪欲な淫乱さで、甘美な襲撃をゼロ距離から繰り返している。
「はぁはぁ」
ケネディは猛然と追い詰められ、玉の緒も絶えなんばかりに喘ぎながら、それでも全身全霊で応えようと健気に奮闘する。
……ぱちゅ! ぱちゅっ! ぱちゅ、ぱちゅんっ!
熱くヌメッた結合部が悩ましく滾るようで絶え間ない快楽を燃やし続けていた。
「ふうっ、はぁ、はあ……うくっ」
限界が近づくほどに、二人で昂ぶる呼吸のリズムを合わせていく。まるでバイオリズムの律動ごとにシンクロしていくような不思議な感じで、絡み合った肉と肉が、どこまでが自分でどこからか相手なのかさえ朦朧としてきてしまう。
ぐちゅっ、ばちゅっ! くちゅン……
ぶつかり合うほどに、濡れ肉の音楽は豊かになるようだ。歓喜する命の音だった。
「あっ、アッ、アッ! きちゃいそッ! ……ハァはッ、きちゃうッ! ひゃうっ!」
女上位で襲いかかるマリアもからかう余裕はとうになく、ときどき白目を剥いては小さく気を遣っている。それでも淫猥なまでに熱烈な交合の動作を止めようとしないのは、牝の本能なのだろうか。愛液を吐き散らしながらグッと降りてきた子宮がペニスの先に密着しそうなキスを繰り返していた。
「ハアハアハア……ううっ! ぐウっ! うあッ! くるっ!」
「もっ、きちゃいますっ! マリアさまぁ、ぼく、ボク……あううっ!」
猛然とした餅つきのような逆ピストンで弄り倒され、ケネディは半泣きで告白する。
擦れるような、それでも生命力を迸らせるようなマリアの喘ぎが囁く。
「イッちゃえ! 射精しちゃえっ! 私の中で……んっ、ううゥ……!」
こんな言葉は只の「プレイ」の一環でしかない、比喩や激励のつもりだった。
けれどもまさかそんな呪文のような、祈りのような暗示の蓄積が効果を発揮するとは。
ひょっとしたらマリアには本当に魔女の素質でもあるのかもしれなかった。
「アッ……」
そのとき少年の背筋を稲妻のような喜悦の電流が走りぬけた。これまでと何かが違うような、初々しい疼きのような甘美な感覚が股間で産声を上げる。生まれて初めての勃起が快感を伴う、幼少時のたった一回きりの遠い記憶がケネディの脳裏に刹那の走馬灯のように蘇った。
「い、く……」
もがくような少年の呟きが耳打ちされたのが決定打になったようで、マリアも世界が白むようだった。甘ったるい苦しみに頬を朱に染めて姫洞を悩ましく感応させる。
エクスタシーの頂点に辿り着いて決壊するのは二人とも同時だった。
貪るように絡み合い抱き合ってオーガズムを甘受する。
まるで心臓のように震え鼓動する結合部から、全身に絶頂の波が響き渡るようだった。
「はぁはぁ……」
そのまま二人でしばらくはグッテリと抱き合っていた。
「どう、良かったでしょ?」
「はい。良過ぎて死にそう……」
「そうなの」
マリアは少年メイドの正直な感想に深い満足を得たようでクスクスと笑う。その笑っている身体の内側の響きと振動、果てたケネディをあやすように揺らし、男の子はピクンと跳ねて小さく面目を抗議するのだった。
「とっても、気持ち良かったです……マリアさまは……?」
「私も良かったわ。ありがとう、ケネディ……」
マリアはまるで事後に男が女にするような仕草でご褒美のキスをする。年上のプライドもあってなのか、活発で負けず嫌いな性分も手伝ってか、無意識に積極的になってしまうのは癖みたいなものだ。けれどもそのさりげない愛情表現の態度や瞳には、愛され満たされた女に特有の自信が映っている。
ようやく痺れた情交部位の結合と交わりを解き、マリアがようやく充血の退いていくケネディを介抱しようとしたときに「奇跡」が起きたのが明らかになった。
二人分の汁に塗れたケネディのペニスの尿道口の先に、フワリジワリと白露のような液体が一滴滲み出してきたのだ(まだそれが精一杯だったのだろうけれども……)。マリアはその臭いを知っていた。生臭く、嫌悪する記憶とともに封印されていた過去の最悪な思い出を、たった一滴の甘露の雫が塗り替えていくようだった。
かつて理不尽に陵辱されたときにはもちろん嫌悪しかなかったが、この少年のものならば未来への「希望」そのものだった。
あの古代ギリシャ神話の「パンドラの箱」には山ほどの災厄が詰まっていたが、それらがあふれ出し氾濫して、最後に一つだけ残っていたのは「希望」なのだそうだ。
「アンタ……」
驚き顔で舌を伸ばし、味を検めてゴクリと飲み下す。
たしかにそれは精液だった。そっと傷ついた陰嚢を人差指で突き、ほんの僅かに切り残された小さな切れ端の存在を確かめる。
(ああ、やっぱり……神様、ありがとう!)
マリアは感動と感謝の念で目に涙が滲む。
前々から「もしかしたら」と疑い望みながらも、過剰な期待は禁物だと諦めていたのだ。
「……出来たじゃんっ! アンタ、男になったのよ!」
マリアは喜びのあまりケネディの首に腕を廻して抱きついていた。
キョトンとしている少年は、まだ自分の身に起きたことと成長を自覚していない様子だったけれども。そしてどうして彼女が咽び泣いているのかもわからずにうろたえている。
「どうしたんですか? どうして泣いてるんです……?」
「嬉しいからよっ! 決まってるわッ! マイ・ダーリン!」
熱烈なキスの雨を降らせてマリアは叫ぶ。
おそらくは過去に誘拐犯から去勢された際、やり方が不完全で断片が一部だけ残されていたのだろう。それが遅まきながらに再生・成熟して、たとえ不完全で不十分ながらにも本来の機能を回復・開化させたのかもしれなかった。
いつか愛する女を懐妊させる、最初の慎ましい祝砲。
振り返ればこの日、二人は初めて完全に「男と女」の関係になれた気がしたのだった。
湯煙の中で、柔和で麗しい撫で肩に濡れた黒髪がかかる。一対の美乳とくびれ腰の曲線美から、すらりとした白い手足がなよやかに延びている。そして先ほどに神業のように剃り仕上げられた姫はまぐりがひっそりと息づいている。
うっとりとした憂いを含んだ面差しはまるで西洋絵画の女神様のよう。
「とってもきれいです……!」
見慣れているはずのマリアの女体はさながら輝くばかりの美しさだった。
改めて息を呑む少年メイドに、青い宝石のような双眸が煌きながら見詰め返してくる。
「そんなにジロジロ見ないでよ、恥ずかしいわ……」
さっきまでの「真剣勝負」で力を使い果たしたマリアは浴槽で身体を預けていた。
専属のメイド少年のケネディは、ゆっくりとシャワーでお湯をかけ、ボディソープを掌で玉の肌になすりつける。
それから交互にふざけて奪い合い、手渡しあうスポンジでお互いを擦り清める。二人で泡だらけになって戯れ笑いあいながら洗いっこするのだ。
「やんっ、あ……ヤダっ! もうっ!」
マリアはクスクス笑って愛撫を受け入れながら、霧中になっている少年を窘め煽る。
「私だって、くすぐったいんだからねっ!」
優しく触れられるたび、敏感になった乙女の素肌はどこでも官能を呼び起こすようで、甘い吐息や小さな声が漏れた。乳房は揉まれれば柔らかく歪みたわんで淫靡な形象美で少年を魅了する。マリアはお返しにケネディの硬直したソレをきゅっと握り、びくビクッとした反応を楽しんだりしている。
「マリアさま……ああ、アア、また来ちゃいます……! んっ!」
何回も腰を引き攣らせて「お預け」を受けながらも、普通の男の子だったら何回もイッている状況であるだけに、ケネディだって生きも絶え絶えだった。
「こんなの、マダマダ序の口よ。……攻守交替だわ、覚悟しなさい」
マリアは妖艶に微笑みながら、少年の垂れ流した透明な粘液をペロリと舐める。
底抜けの貪欲な情動はさながら伝説の美しい魔女のようだった。
「ああぁあああぁ~~~!」
この上もなく優しい愛のいたぶりにケネディは情けない表情で悶えよがり、とうとうギブアップの悲鳴を上げる。陰部の特殊事情などのせいなのか、あるいはマリアからの教育と開発によるものなのか、この少年はそれこそ女の子のように繊細に出来ている。
切羽詰ったような声音で告白するのだった。
「……もっ、我慢できないです」
もちろん、こんなペッティングでも「イク」ことはできる。
けれども本当に満足感や性的充足を得るためには、愛する女主人の膣に挿入して「中で果てる」しかない難儀な性分なのだった。
そんなこと、これまでの生活と経験でわかりきっている。
「あら、入れたいの? 堪え性のない子ね!」
マリアはちょっと意地悪に微笑んで、勝ち誇るように少年の頬にキスする。これまでさんざんに焦らされた意趣返しなのだけれども、そんな彼女とて貪婪に飢えた牝のアギトからダラダラとヨダレを流してしまっているのだった。
「うふっ! ベッドまで我慢しなさい」
今はマリアが燃え尽きてだんだんに受動的になってきた少年の身体を拭いてやり、タオル越しにまたしてもビクビク痙攣する「槍」の手触りを楽しむ。
(疲れちゃったのね……アソコの毛なんか剃られせたから、きっとものすごく神経を使ったんでしょうね。律儀な子、今度は私がエスコートしてあげなくっちゃ!)
底抜けの情交基礎体力でマリアは燃え滾るようだった。
抱きかかえるようにして寝室のベッドに運び、少年を寝転がらせる。
「任せときなさい、タップリ可愛がってあげるわ!」
言った先から、とっくに舌を這わせていた。
少年の腰がビクンと跳ね、待ちきれないマリアは上から積極的に跨っていく。
「そのままでいいわ、私が動いてあげる」
「あうう……」
ケネディは悦楽と安堵のあまり呻く。やっと収まるべき場所に収まったのだ。
火照りきった女陰は飲み込むようにして少年自身を加え込んでしまい、湯上りの濡れた体が局部で結合して繋がった。柔らかい体重の尻がガッチリとホールドするみたいに押さえ込んで、逃げられない体勢で貪りしゃぶり始める。
「さあ! 好きなだけ、イキなさいッ!」
柳腰の巧みな動きにあわせて、瑞々しい乳房が踊り揺れる。いつになく激しい腰使いだ。
マリアは愛情と笑顔を輝き咲かせて、発情した獣のように挑みかかる。上から踊り揺らされ叩きつけられる瑞々しくも成熟した臀部のパッションは、強烈な魅惑の迫力で少年を打ち負かそうとするようだった。
「ほらっ! ほらっ! 『オマンコの中でチンチンがキモチイイです』って言いなさい!」
「んああ~~! き、きもちいいい、です……ううううぅぅ!」
組み伏せられ蹂躙されるケネディは、下から決死の形相でしがみつく。
マリアは全てを抱きとめて全身で飲み込もうとするかのように、ベッドから半ば起き上がった背中に腕を廻して強く抱きしめる。捕食し打ち叩くかのような性急なまでの衝動が彼女を支配し、貪りつくし喰らい尽くそうとするかのような貪欲な淫乱さで、甘美な襲撃をゼロ距離から繰り返している。
「はぁはぁ」
ケネディは猛然と追い詰められ、玉の緒も絶えなんばかりに喘ぎながら、それでも全身全霊で応えようと健気に奮闘する。
……ぱちゅ! ぱちゅっ! ぱちゅ、ぱちゅんっ!
熱くヌメッた結合部が悩ましく滾るようで絶え間ない快楽を燃やし続けていた。
「ふうっ、はぁ、はあ……うくっ」
限界が近づくほどに、二人で昂ぶる呼吸のリズムを合わせていく。まるでバイオリズムの律動ごとにシンクロしていくような不思議な感じで、絡み合った肉と肉が、どこまでが自分でどこからか相手なのかさえ朦朧としてきてしまう。
ぐちゅっ、ばちゅっ! くちゅン……
ぶつかり合うほどに、濡れ肉の音楽は豊かになるようだ。歓喜する命の音だった。
「あっ、アッ、アッ! きちゃいそッ! ……ハァはッ、きちゃうッ! ひゃうっ!」
女上位で襲いかかるマリアもからかう余裕はとうになく、ときどき白目を剥いては小さく気を遣っている。それでも淫猥なまでに熱烈な交合の動作を止めようとしないのは、牝の本能なのだろうか。愛液を吐き散らしながらグッと降りてきた子宮がペニスの先に密着しそうなキスを繰り返していた。
「ハアハアハア……ううっ! ぐウっ! うあッ! くるっ!」
「もっ、きちゃいますっ! マリアさまぁ、ぼく、ボク……あううっ!」
猛然とした餅つきのような逆ピストンで弄り倒され、ケネディは半泣きで告白する。
擦れるような、それでも生命力を迸らせるようなマリアの喘ぎが囁く。
「イッちゃえ! 射精しちゃえっ! 私の中で……んっ、ううゥ……!」
こんな言葉は只の「プレイ」の一環でしかない、比喩や激励のつもりだった。
けれどもまさかそんな呪文のような、祈りのような暗示の蓄積が効果を発揮するとは。
ひょっとしたらマリアには本当に魔女の素質でもあるのかもしれなかった。
「アッ……」
そのとき少年の背筋を稲妻のような喜悦の電流が走りぬけた。これまでと何かが違うような、初々しい疼きのような甘美な感覚が股間で産声を上げる。生まれて初めての勃起が快感を伴う、幼少時のたった一回きりの遠い記憶がケネディの脳裏に刹那の走馬灯のように蘇った。
「い、く……」
もがくような少年の呟きが耳打ちされたのが決定打になったようで、マリアも世界が白むようだった。甘ったるい苦しみに頬を朱に染めて姫洞を悩ましく感応させる。
エクスタシーの頂点に辿り着いて決壊するのは二人とも同時だった。
貪るように絡み合い抱き合ってオーガズムを甘受する。
まるで心臓のように震え鼓動する結合部から、全身に絶頂の波が響き渡るようだった。
「はぁはぁ……」
そのまま二人でしばらくはグッテリと抱き合っていた。
「どう、良かったでしょ?」
「はい。良過ぎて死にそう……」
「そうなの」
マリアは少年メイドの正直な感想に深い満足を得たようでクスクスと笑う。その笑っている身体の内側の響きと振動、果てたケネディをあやすように揺らし、男の子はピクンと跳ねて小さく面目を抗議するのだった。
「とっても、気持ち良かったです……マリアさまは……?」
「私も良かったわ。ありがとう、ケネディ……」
マリアはまるで事後に男が女にするような仕草でご褒美のキスをする。年上のプライドもあってなのか、活発で負けず嫌いな性分も手伝ってか、無意識に積極的になってしまうのは癖みたいなものだ。けれどもそのさりげない愛情表現の態度や瞳には、愛され満たされた女に特有の自信が映っている。
ようやく痺れた情交部位の結合と交わりを解き、マリアがようやく充血の退いていくケネディを介抱しようとしたときに「奇跡」が起きたのが明らかになった。
二人分の汁に塗れたケネディのペニスの尿道口の先に、フワリジワリと白露のような液体が一滴滲み出してきたのだ(まだそれが精一杯だったのだろうけれども……)。マリアはその臭いを知っていた。生臭く、嫌悪する記憶とともに封印されていた過去の最悪な思い出を、たった一滴の甘露の雫が塗り替えていくようだった。
かつて理不尽に陵辱されたときにはもちろん嫌悪しかなかったが、この少年のものならば未来への「希望」そのものだった。
あの古代ギリシャ神話の「パンドラの箱」には山ほどの災厄が詰まっていたが、それらがあふれ出し氾濫して、最後に一つだけ残っていたのは「希望」なのだそうだ。
「アンタ……」
驚き顔で舌を伸ばし、味を検めてゴクリと飲み下す。
たしかにそれは精液だった。そっと傷ついた陰嚢を人差指で突き、ほんの僅かに切り残された小さな切れ端の存在を確かめる。
(ああ、やっぱり……神様、ありがとう!)
マリアは感動と感謝の念で目に涙が滲む。
前々から「もしかしたら」と疑い望みながらも、過剰な期待は禁物だと諦めていたのだ。
「……出来たじゃんっ! アンタ、男になったのよ!」
マリアは喜びのあまりケネディの首に腕を廻して抱きついていた。
キョトンとしている少年は、まだ自分の身に起きたことと成長を自覚していない様子だったけれども。そしてどうして彼女が咽び泣いているのかもわからずにうろたえている。
「どうしたんですか? どうして泣いてるんです……?」
「嬉しいからよっ! 決まってるわッ! マイ・ダーリン!」
熱烈なキスの雨を降らせてマリアは叫ぶ。
おそらくは過去に誘拐犯から去勢された際、やり方が不完全で断片が一部だけ残されていたのだろう。それが遅まきながらに再生・成熟して、たとえ不完全で不十分ながらにも本来の機能を回復・開化させたのかもしれなかった。
いつか愛する女を懐妊させる、最初の慎ましい祝砲。
振り返ればこの日、二人は初めて完全に「男と女」の関係になれた気がしたのだった。