常夏の甘い恋を、キミと。 〜どうやら恋の始まりはお互いフェチだった模様です〜
「ねぇ、先輩。俺たち付き合わない?」
「…………ん?」

ここは、大学を出てすぐにあるカフェレストラン。
図書館へ寄っていたのもあって、すでに時間は遅く、もうすぐで私の腕時計の長針は6を指す頃だった。
早めに夕飯を取ろうという話になって、目についたカフェ………つまりここに入って、メニューを頼んだ………まではいいんだけど。
ちょっと待って、桐生くん今なんて言った?俺たち?付き合おう?え、俺たちって、まさか私と桐生くん?
突然のことに混乱して、何も言えずにいると、桐生くんはちょっと笑った。
そこで、私が一生懸命隠していた秘密を、普通の声量で暴露する。

「先輩ってさ、たぶん腕フェチでしょ?俺の腕とか手、めっちゃ熱視線で見てるもんね。」
「………え?………は?な、なんでそれを知ってるのッ⁉︎」
思わず飲んでいた水を勢いのままに飲み込んでしまい、ゴホッゴホッとむせてしまう。
「ああごめん、大丈夫?」
さすがに私が動揺してこんなことになってしまったのを申し訳ないとは思ったのか、慌てて彼はハンカチを貸してくれた。
「………あ、ありがとう。落ち着いたから大丈夫だよ。それで?何がどうしてどうなってそんな話になったの?」
私がコップを置き、桐生くんにそう質問すると、彼は途端に頬を真っ赤にさせた。
…………ん?

「お、俺っ……………。」
「うん。」
「じ、実は……………っ。」
「実は?」
しどろもどろになっている理由が見当たらず、頭上にはてなマークを飛ばしていると、彼が意を決したように顔をあげた。

「俺、実はうなじフェチなんだ!」
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