君といた日々。
2
フィオナは、浜辺につくなり僕に手を差し出してきた。

「手を貸して。」

「手?うん。」

僕は、差し出されたフィオナの手を握り、何が起こるのかと待っていると、突然水の膜に覆われた。

「っ?!」

びっくりして、反射で呼吸を止めた。

が、その膜の中では息が出来た。

(水?!あれ、でも呼吸できる…
水みたいなので全身覆われてる、、、クッキーも覆われてる…)

初めての事すぎて、何が起きているのかわからないでいた。

「な、何するの…?」

「来て!」

フィオナはそう言うと、海の方へと走った。
僕も慌ててその後を追う。

海の近くまで行って止まると、フィオナが歌いだした。

すると、フィオナの体は、みるみる内に人間から人魚の姿へと変わった。

「!フィオナ、人魚になった…!」

(凄い、歌魔法で変身してるんだ…!)

バシャンッという海に潜る音と共に、フィオナの姿が海に消えた。

魔法の凄さを目の当たりにして固まっていると、フィオナが顔を出し、

「シェイド!おいで!」
と、にこにこ笑顔で言った。

人魚のフィオナには普通の事だが、人間である僕には、海に潜る事は普通ではない。

「え?!海に?!」

「うん!大丈夫!」

大丈夫という彼女の言葉に、どこが大丈夫なのかと思っていると、ふと気づいた。

(あ、なるほど。この水の膜は海の中でも呼吸できるようにする為のものなのかな…?)

僕は海に、肩まで浸かるくらいのところまで入った。

「は、入ったよ、?」

「よし、行くよ?」

「うん。」

グイッと手を引っ張られザブンっと勢い良く海に潜り込んだ。

癖で息を止めた。

「っ!!」

「大丈夫。」

恐る恐る息を吸ってみると、呼吸ができる事が分かった。

「やっぱり、呼吸できてる…凄い…!」 

「手、しっかり握っててね。」

「うん…!」

フィオナは、ふっと柔らかく微笑むと、少し早いスピードで、海の中を泳ぎ始めた。
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