アタタメマスカ?
「ね、朝方さんは、昼間は何をしてるの?」

尋ねると、朝方さんはハッとしたように自身の名札を見た。

きっと、名前で呼んだの初めてだったから。


「僕は、昼間は家に居ます」

「そうなんだ」

同じだ、私と。
何となく嬉しくなったけど、


「母の介護をしてて、夜に姉と交代してるんですよ」


続けて語られた内容に、グッと胃を掴まれたような気分になった。

訂正。
全然、私とは違う。


「介護って、お母さん病気なの?」

「はい、元々高齢出産だったせいか身体弱くて…」

「……そう」


言葉のボキャブラリーが少ない私は、こんな時は会話が上手く出来ない。

精算した商品を持って、もう帰るべきかとモタついていたら、



「今更だけど、お客様のお名前は?」

朝方さんが、私を指差した。

「あ、江崎 真幌(まほろ)です」

「まほろ? 凄くいい名前!」

「そ、そう?」

昔から人間は地味なのに、名前だけは覚えられる。


「あ、の」


「……はい?」


「真幌さんの、昼間の顔をミテミタイデス」


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