ライオンのサーカス

 
 


 
「何やってんだよ!こんなとこで!」


 杖を持ったカナトが怒鳴って、モネに駆け寄った。


「信じられない。位置探査レーダーで見たら確かにここだったけど、僕は居ないと思ってた」

 
 シロウが呟いた。


「いかにもモンスターが出そうなとこに何で居るんだよ!。バカなんじゃねえの!今日はほっぺたひっぱたかれて反省!。言っとくけど言い訳は聞かないからね!」


 カナトの剣幕にモネが呆然としていると、上からよっとジャンプしてサヤが降りてきた。


「サヤ様!」

「わたくしが応戦しても良かったけれど、上に居ましたので。カナト達が来てくれて良かったですわ。」

「どういう事だよ、サヤ」

「あんまりだよ、サヤ。どうして。」

「わたくしが今日モネの家に行きましたら、モネが、どうしてもこの廃屋に行きたい、と言いましたので。」

 カナトが聞くと、サヤが笑顔で滔々と嘘をついたので、モネは驚愕した。


「どうしても行きたい、行かなければカナト達にバカにされるから、行かなければ死んでしまう、とまで言いますのでわたくしそれなら、と」

「本当だろうな」
 
「えっえええサヤ」

「最低。ゲンコツ、僕とカナトで一発ずつ。痛いから反省しな、モネ。ったく馬鹿なんだから!。」

「えええ」


 ゴチン!

 モネが何か言い返す前に、カナトが最初に容赦なくげんこを入れた。

 ゴツン!

 シロウも怖い顔をしてモネをグーで打ったので、モネはもうべそを描くしかなくなった。


「お姫様もお姫様。考えろよ。お城の付き人達に謝れ」

 カナトがモネを睨みながら、サヤに言った。


「申し訳ない事をした、と思っておりますことよ」

「サヤ様はいつもそうおっしゃるんです」

 
 お城の付き人達が泣き笑いしながら言った。


「とにかく。モネ、お前は。家帰って反省。今日は僕の屋敷から出るな。ったく何考えてやがんだ。後でビンタ。恥ずかしいと思いなよ。反省しなかったらもう一発ゲンコツだからね!」

「だって、サヤが」

「あら、わたくし何も申しませんことよ。」


 にこにこしているサヤの前で、モネはローブでべそを拭った。
  






 
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