可愛い後輩の天使くんはあざと狼でした
「ねぇ、本気なんだけど。だめ?」
「いや、あの……」
「先輩ってさ、可愛い薫くんも、袋綴じの“激重系”も好きなんでしょ?」
テーブルに置かれた雑誌のページを指で軽く押さえながら、あまつかくんが目を細める。
「なら、俺にもチャンスあるよね?」
「決して監禁希望ではないんですけど」
「だろうね」
ふっと笑って、あまつかくんの表情が少しだけ意地悪くなる。
「でも、ようやくわかった」
ぐっと距離を詰められ、視界いっぱいにあまつかくんの顔が近づく。綺麗すぎる。
「な、なにが?」
「新山先輩、可愛い俺より……こっちの俺のほうが好きだろ?」
見下ろされているせいかあまつかくんの目つきが熱っぽくて色っぽくて、思わず目を逸らす。
「……あ、そ、そうかも。 私さ、二面性フェチ?なんだと思う」
「二面性?」
「そう。例えば水野先輩みたいに強面なのに、 実はアイドルの“あやたん”好きとか。 そういうギャップが、見てて堪らないの」
「それって……水野先輩が好きなんじゃなくて、 “二面性”が好きってこと?」
首を傾げながら、真剣に聞いてくる。
「そうそう」
「うわぁ……まじか。 完全に勘違いしてた。 絶対ゴリゴリマッチョが好きだと思ってた」
頭を抱えながらも、どこか嬉しそうだ。
「まあ、いいや。 そういうことなら——遠慮なく、これから攻めさせてもらうわ。 ね、胡桃先輩」
楽しそうに少し意地悪そうに笑いながら、下の名前を呼ばれた瞬間、胸の奥がじんと熱くなる。これ…まずいのでは?
「とりあえず……簡単に男を家へ入れたことは反省してくださいね」
耳元で囁かれたかと思うと、耳たぶにそっと触れるようなキスが落ちた。
「ちょっ……!」
驚いて肩を震わせる私を見て、満足そうに笑う。
「今日はこれで許します」
「え?」
「これ以上いたら、もっとしたくなるんで」
そう言って玄関へ向かう。
「でも、終電ないけど大丈夫?」
「駅まで歩いてタクシー拾います」
ドアノブに手をかけたまま、振り返る。
「これでも、かなり我慢してるんで。
これ以上いたら……俺、止まりませんよ?
服は今度返します。
じゃあおやすみなさい。胡桃先輩」
にやり、と口角が上がる。扉が閉まったあと、
「あんなの…反則じゃん」
私は顔を覆った。
「いや、あの……」
「先輩ってさ、可愛い薫くんも、袋綴じの“激重系”も好きなんでしょ?」
テーブルに置かれた雑誌のページを指で軽く押さえながら、あまつかくんが目を細める。
「なら、俺にもチャンスあるよね?」
「決して監禁希望ではないんですけど」
「だろうね」
ふっと笑って、あまつかくんの表情が少しだけ意地悪くなる。
「でも、ようやくわかった」
ぐっと距離を詰められ、視界いっぱいにあまつかくんの顔が近づく。綺麗すぎる。
「な、なにが?」
「新山先輩、可愛い俺より……こっちの俺のほうが好きだろ?」
見下ろされているせいかあまつかくんの目つきが熱っぽくて色っぽくて、思わず目を逸らす。
「……あ、そ、そうかも。 私さ、二面性フェチ?なんだと思う」
「二面性?」
「そう。例えば水野先輩みたいに強面なのに、 実はアイドルの“あやたん”好きとか。 そういうギャップが、見てて堪らないの」
「それって……水野先輩が好きなんじゃなくて、 “二面性”が好きってこと?」
首を傾げながら、真剣に聞いてくる。
「そうそう」
「うわぁ……まじか。 完全に勘違いしてた。 絶対ゴリゴリマッチョが好きだと思ってた」
頭を抱えながらも、どこか嬉しそうだ。
「まあ、いいや。 そういうことなら——遠慮なく、これから攻めさせてもらうわ。 ね、胡桃先輩」
楽しそうに少し意地悪そうに笑いながら、下の名前を呼ばれた瞬間、胸の奥がじんと熱くなる。これ…まずいのでは?
「とりあえず……簡単に男を家へ入れたことは反省してくださいね」
耳元で囁かれたかと思うと、耳たぶにそっと触れるようなキスが落ちた。
「ちょっ……!」
驚いて肩を震わせる私を見て、満足そうに笑う。
「今日はこれで許します」
「え?」
「これ以上いたら、もっとしたくなるんで」
そう言って玄関へ向かう。
「でも、終電ないけど大丈夫?」
「駅まで歩いてタクシー拾います」
ドアノブに手をかけたまま、振り返る。
「これでも、かなり我慢してるんで。
これ以上いたら……俺、止まりませんよ?
服は今度返します。
じゃあおやすみなさい。胡桃先輩」
にやり、と口角が上がる。扉が閉まったあと、
「あんなの…反則じゃん」
私は顔を覆った。