可愛い後輩の天使くんはあざと狼でした
「お疲れ〜」
「お疲れ!」
金曜日の仕事終わり、友人と待ち合わせし、並んで居酒屋に入る。
「で?最近どう?彼氏できた?」
そう言って笑うのは、高校時代の友人・萌。小柄で可愛らしくて、私の“未知の扉”を開けるきっかけになった人物。そんな萌がニヤニヤしながら聞いてくる。
「できないよ〜。
あ、でも可愛い後輩くんはいるよ」
「へぇ〜何それ。実は激重監禁系?」
萌が笑う。
「それ、私がどっぷりハマった薫くん!」
二人で声を出して笑い合う。
「いやさ、あれをバッドエンドに持っていく人、なかなかいないからね?」
「いやいや、でもめっちゃ良かったじゃん」
「そういえばさ、あれオリジナルストーリー追加してリメイク出るらしいよ」
「え!?ほんと!?絶対やる!」
テンションが上がり、ハイボールと唐揚げと枝豆をつまみながら盛り上がる。…完全にオッサンである。
「その可愛い後輩くんの話、聞かせてよ〜」
萌がニヤッと笑う。
「めちゃくちゃ可愛いくて物腰も柔らかくて、みんな“てんしくん”って呼んでるの」
「へぇ〜、それは見てみたい」
萌は頬杖をついて興味津々。
「年下なんだけどさ、仕事も的確だし、物覚えも早いし、
ほんわかしてるのに……なんか、意外と計算高そうな雰囲気もあるんだよね」
「なにそれ。
じゃあ胡桃の大好きな“二面性”持ってそうじゃん?」
萌がニヤニヤしながら突っ込んでくる。
「いやぁ、どうかなぁ。
あれは素で性格良さそうだしなぁ」
ふわふわと笑うあまつかくんの姿が頭に浮かぶ。