久我くんの過保護が止まらない!
「あ、今笑った」

「笑ってへん」

「笑ったって」

「気のせいやろ」

「絶対笑った!」

そんな言い合いをしながら昇降口へ向かう。

周囲から見れば。

高身長で近寄りがたい美形男子と、小柄で親しみやすい女子。

正反対の二人。

けれど、その距離は誰よりも近かった。

二人で教室に入ると、朝の喧騒が一瞬だけ止まった。

……気がした。

実際には誰もそんな大げさな反応はしない。

ただ、ちらりと視線が集まる。

そしていつものように、

「久我くんだ......!」

「今日朝練なかったんだ」

「やば、いつものことながら顔良……」

そんなひそひそ声が聞こえてきた。
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