久我くんの過保護が止まらない!
今にも尻尾が見えそうなくらい嬉しそうだった。

対して湊は呆然としていた。。

「…………」

人生で見たことがないくらい呆然としていた。

剣道の県大会で優勝ときのほうが、よっぽど良い反応ができていたと思う。

だが今は無理だった。

脳が処理を拒否している。

なぜなら。

目の前の相手を、まったく知らないからだ。

なのにそいつは、自分を「兄ちゃん」と呼んでいる。

「兄ちゃん!!」

渚は机まで一直線に駆け寄ってきた。

そして両手でぎゅっと、湊の右手を握った。

「会いたかった!!」

ぶんぶんぶんぶんと勢いよく上下に振る。

「ちょ」

ぶんぶんぶん。

「待」

ぶんぶんぶんぶん。

「誰やお前」

ぶんぶんぶんぶんぶん。

「話聞け!!」

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