久我くんの過保護が止まらない!
一章

2人の日常は止まらない

現在朝の六時ぴったり。

一ノ瀬陽菜の朝は、同級生と比べると少しだけ早く始まる。

じゅう、とフライパンの上で卵が焼ける。

陽菜は慣れた手つきで卵焼きを巻きながら、ちらりと時計を見た。

「よし、間に合いそう」

今日のお弁当のおかずは、卵焼きと肉団子、ほうれん草の胡麻和え。

昨晩の残りのきんぴらごぼうも少し入れる予定だ。

彩りも悪くない。

我ながら上出来である。

出来上がった卵焼きを切り分け、三つ並んだ弁当箱へ順番に詰めていく。

一つ目は自分用。

二つ目は父用。

三つ目は――。

「...........絶対足りないんだよなぁ」

陽菜はため息をついた。

高校二年生男子。

しかも剣道部。

食べる量が年々増えている。

去年までの弁当箱では足りなくなり、今では父のものより一回り大きいサイズになっていた。

それでも帰宅後には、

『今日ちょっと足りんかった』と言われる。

育ち盛りって怖い。
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