久我くんの過保護が止まらない!

そんなことを考えながら肉団子を一つ追加していると、背後でドアが開く音がした。

「はよ。」

振り返る。

黒髪の男子が欠伸を噛み殺しながらキッチンへ入ってきた。

制服のシャツだけ着た状態。

まだネクタイは締めていない。

「おはよう、湊」

陽菜が笑う。

黒髪の男子――こと久我湊は、軽く頷くと冷蔵庫から麦茶を取り出した。

コップに注ぎ、一気に飲み干す。

朝から相変わらずの無愛想だ。

しかし陽菜にはわかる。

機嫌は悪くない。

むしろ結構いいほうだ。

「今日は肉団子だよ~」

「見ればわかるて」

「好きでしょ?」

「好きやけど」

「ほら!」

どこか得意げな顔をすると、湊は少しだけ呆れたような目を向けた。
< 3 / 157 >

この作品をシェア

pagetop