久我くんの過保護が止まらない!
そんなことを考えながら肉団子を一つ追加していると、背後でドアが開く音がした。
「はよ。」
振り返る。
黒髪の男子が欠伸を噛み殺しながらキッチンへ入ってきた。
制服のシャツだけ着た状態。
まだネクタイは締めていない。
「おはよう、湊」
陽菜が笑う。
黒髪の男子――こと久我湊は、軽く頷くと冷蔵庫から麦茶を取り出した。
コップに注ぎ、一気に飲み干す。
朝から相変わらずの無愛想だ。
しかし陽菜にはわかる。
機嫌は悪くない。
むしろ結構いいほうだ。
「今日は肉団子だよ~」
「見ればわかるて」
「好きでしょ?」
「好きやけど」
「ほら!」
どこか得意げな顔をすると、湊は少しだけ呆れたような目を向けた。