久我くんの過保護が止まらない!
「ええ匂い。」

「でしょ!」

「腹減った......」

その声がほんの少しだけ弾んでいた。

陽菜は思わず笑う。

やっぱり分かりやすい。

本人は絶対認めないだろうけれど。

「手洗いうがい」

「子どもちゃうんやけど」

「風邪引いたら晩ご飯抜きだからね~」

「横暴や」

文句を言いながらも洗面所へ向かう。

ちゃんと従う辺りが湊だった。

数分後。

手洗いとうがいを済ませた湊が戻ってくる。

今度は制服ではなく部屋着に着替えていた。

キッチンのカウンター越しに圧力鍋を覗き込む。

「うまそ。」

「まだ味見してないよ」

「陽菜が作るならうまいやろ」

「そういうの困るんだけど!」

「なんで」

「大体感想雑なんだもん」

本当に困る。

毎回美味しいと言ってくれるのは嬉しい。

けど、『陽菜が作るなら何でもうまい』

では改善点も分からないし献立も考えづらいのだ。

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