久我くんの過保護が止まらない!
陽菜はむすっとしたまま頬を膨らませた。

「もったいない」

「ごもっともです」

「私食べたかった」

「本当に申し訳ございません」

しゅん、と肩を落とす恒一。

弁護士として法廷に立つ時は圧倒的な説得力を誇る男だが、娘の前では無力だった。

完全敗北である。

数秒の沈黙。

そして―――

「……お父さん」

「はい」

「今日は肉じゃがの肉抜き」

「えっ」

「じゃが」

「えっ」

「じゃが!!」

大事なことなので二回言った。

恒一が固まる。

湊が吹き出した。

「っ、ふ。」

「湊」

「はいすんません」

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