久我くんの過保護が止まらない!
取り付く島もないようで、恒一がさらに沈む。

そんな父を見ながら、陽菜はまだ少しむすっとしていた。

しかし、

その顔を見ていると、だんだん怒る気も失せてくる。

父は本気で反省している時ほどしょんぼりした大型犬みたいになる。

今もまさにそれだった。

「……はぁ」

陽菜がため息をつく。

「今回は特別だからね」

恒一の顔がぱっと上がった。

「え?」

「肉抜き中止」

「やったぁ!!」

「次やったらじゃがだけだからね。絶対。」

「気を付けます!」

即答だった。

湊は呆れたようにその様子を見ていたが、どこか楽しそうだった。

結局。

食卓に並んだのは普通の肉じゃがだった。

< 57 / 157 >

この作品をシェア

pagetop