久我くんの過保護が止まらない!
◇ ◇ ◇

珍しくその日は湊の朝練がなかったため、

二人は久しぶりに一緒に家を出ることになった。

「行ってきます」

「行ってきまーす」

玄関から声を上げると、リビングから恒一の声が飛んでくる。

「いってらっしゃい!気を付けてな!」

「お父さんも!仕事遅刻しないでよーっ!」

「はーい!」

まるで小学生みたいな返事に、陽菜は思わず笑った。

隣では湊が若干呆れた顔をしている。

「親父、ほんま元気やな」

「いいことじゃん」

「朝からあのテンションしんどいわ」

「お父さんにそれ言ったら泣いちゃうよ?」

二人並んで住宅街を歩く。

春の朝はまだ少し肌寒い。

陽菜は空を見上げながら歩き、湊はその半歩後ろを歩く。

昔からそうだった。

特に意識しているわけではないのに、気付けばこういう位置関係になる。
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