儚い君と恋をする。
一気に静かになった夕暮れの教室。
れいくんは誰もいなくなった扉の向こうを冷たく見下ろし、低く掠れた声でぽつりと呟いた。
「──俺以外が、こいつを泣かすなんて許さねぇ」
女の子たちがいなくなった教室は静まり返っていた。
オレンジ色の夕日が窓から差し込み、私たちを照らす。
「…なな」
低く優しい声とともに、ゆっくりとれいくんが私に近づいてきた。
悔しくて恥ずかしくて…堪えきれずにポロポロと涙を流す私に
「泣くなって。ほら、顔上げろよ」
困ったように眉を下げたれいくんは、私の涙を拭おうと右手を伸ばした。
だけど、その伸ばした右手は私の頬をすり抜けていく。
「…あ、みすった…こっちだったわ」
よく分からないことを呟いたれいくんは、次は私がプレゼントしたブレスレットをつける左手を伸ばす。