儚い君と恋をする。
スッ……
柔らかな感触が私の頬に伝わる。
そして、私の涙を優しく拭い去っていく。
「…えっ」
私は驚いて顔を上げた。涙で潤んだ視界にうつるのは、れいくんの左手で黒いブレスレットが夕日を浴びてキラキラと輝いていた。
「な?左手なら触れる、もう泣くんじゃねぇぞ、なな」
照れくさそうにれいくんが笑った。
その瞬間、さっきまでの悔しさや悲しさは吹き飛んでしまった。今は、驚きととてつもない嬉しさで胸がいっぱいになる。
「れいくん…っ!触れた…っ!本当に、れいくんの左手触れるんだ……っ!!」