儚い君と恋をする。
人混みの中を男友達と歩く、黒髪をサラサラと揺らした綺麗な顔の男の子。
私とは違う制服を着て楽しそうに笑っているその姿は、間違いなく私が世界で一番大好きな、れいくんだった。
私の目はどんどん見開き、体は震え、息が止まりそうだった……
それぐらいの衝撃を受けた。
……れい…くん…?
次の瞬間には私は駆け出していた。
あまりの嬉しさに涙が溢れる目を袖で拭いながら私は彼の後を無我夢中で追いかけた。
だけど……現実はなかなか上手くいかないんだね。
勇気を振り絞って腕を掴んで引き止めた彼の目は……私が想像するものじゃ全然なくて
それは酷く冷たいものだった。
「…まぢでしらねぇ……お前誰?」
その一言で、私の体から一瞬にして、血の気が引いていく。
思いっきり頭を殴られたような…そんな衝撃だった。
「……え…っ」
胸が痛い……。
目の前にいるはずの彼は、絶対にれいくんなのに……見たことないほど、酷く冷たい瞳を私に向ける。
あなたは……誰……?
私のことを愛おしそうに見てくれていたあの頃のれいくんの瞳はどこにもなかった。
……私の大好きなその顔で……そんな目で……私を見ないでよ……っ