母国を追われた草いじり令嬢は、敵国で『宮廷植物医』として新生活を満喫しています~元婚約者様と義妹、お元気ですか? 貴重な植物が全て枯れ、さらに私が渡した大事な園芸書を燃やした?じゃあ、もう無理ですね~
第20話:宮廷植物医、毒の散布方法を暴く
二人は転送魔法によって宮殿の執務室に直接帰還した。
服装もそのままにマティアスとジュリエットも招集する。
事情を聞いて集まった面々に、ベルナデッタは深呼吸して切り出した。
「毒の散布は……鳥を使ったんです。それも渡り鳥を」
室内に緊張が走る。
ラルフに「詳しく話してくれ」と促され、ベルナデッタは例の立体地図を広げた。
「おそらく、何者かが渡り鳥の足先に毒の入った小さな筒を装着し各地に飛ばしているのだと考えられます。鳥が舞い降りた土地の植物や虫を食べながら地面を歩くことで、筒の中の毒が自然に散布されるのです」
「ふむ……高山地帯や火口付近、毒魔物の住む草原が無事だった理由はそれか」
「はい、殿下がお考えのとおりです。いずれも鳥は降りない場所なので無事だったのでしょう。カッセル侯爵領についても同じ理屈が通ります。穀倉地帯を守る結界は人間を防いでも動物は防がないと言っていましたから」
ここにいるみながベルナデッタの話を真剣に聞く。
中庭に生えるリーベルの樹や宮殿の敷地内の花壇など、不審者が入らない場所の植物が枯れた理由も彼女の推理を裏付けた。
緊張感が漂う中、次に口を開いたのはジュリエットだ。
「渡り鳥の種類についてはどの辺りまで検討できているんだい?」
「あいにくと鳥については知識がありませんが、二つの習性を満たす種類だと考えています。一つ目は飛行距離が長いこと、二つ目は地面をよく歩くことです。異変が生じた順番を踏まえるとそれぞれの土地は相当に離れていますし、足に筒をつけているのであれば歩く鳥の方が効果が高いです」
「十分すぎるよ、ベルナ。あんたはもはや名探偵だね」
「よし、さっそく宮殿中の鳥に関する書物を集めよう。手分けして探せばすぐ見つかるはずだ」
マティアスも力強く言い、みなは慌ただしく部屋を出る。
偶然か必然か、曇り始めた空には鳥の群れが飛んでいた。
服装もそのままにマティアスとジュリエットも招集する。
事情を聞いて集まった面々に、ベルナデッタは深呼吸して切り出した。
「毒の散布は……鳥を使ったんです。それも渡り鳥を」
室内に緊張が走る。
ラルフに「詳しく話してくれ」と促され、ベルナデッタは例の立体地図を広げた。
「おそらく、何者かが渡り鳥の足先に毒の入った小さな筒を装着し各地に飛ばしているのだと考えられます。鳥が舞い降りた土地の植物や虫を食べながら地面を歩くことで、筒の中の毒が自然に散布されるのです」
「ふむ……高山地帯や火口付近、毒魔物の住む草原が無事だった理由はそれか」
「はい、殿下がお考えのとおりです。いずれも鳥は降りない場所なので無事だったのでしょう。カッセル侯爵領についても同じ理屈が通ります。穀倉地帯を守る結界は人間を防いでも動物は防がないと言っていましたから」
ここにいるみながベルナデッタの話を真剣に聞く。
中庭に生えるリーベルの樹や宮殿の敷地内の花壇など、不審者が入らない場所の植物が枯れた理由も彼女の推理を裏付けた。
緊張感が漂う中、次に口を開いたのはジュリエットだ。
「渡り鳥の種類についてはどの辺りまで検討できているんだい?」
「あいにくと鳥については知識がありませんが、二つの習性を満たす種類だと考えています。一つ目は飛行距離が長いこと、二つ目は地面をよく歩くことです。異変が生じた順番を踏まえるとそれぞれの土地は相当に離れていますし、足に筒をつけているのであれば歩く鳥の方が効果が高いです」
「十分すぎるよ、ベルナ。あんたはもはや名探偵だね」
「よし、さっそく宮殿中の鳥に関する書物を集めよう。手分けして探せばすぐ見つかるはずだ」
マティアスも力強く言い、みなは慌ただしく部屋を出る。
偶然か必然か、曇り始めた空には鳥の群れが飛んでいた。