独占欲の強い幼馴染はいつも私を噛みたがる。
「俺は……どうしたら良かったんだ?」
「え?んー美咲の話をちゃんと聞いて、美咲の気持ちと自分の気持ちの丁度いいところ?で折り合いをつければよかったんじゃない?……ん?なかなか良いこと言ったな自分」
自分で自分を称賛する。
翼は落ち込みを振り払うように目の曇りを晴らした。
「まぁ、美咲から何も聞いてないし、翼くんたちに何があったのかはわからないけど。何事もチャレンジ!行動!後悔先に立たず!美咲に彼氏ができたとしても今できることをしてみたら?」
「頑張れ」と翼を励ますように拳をつくる。
私は別に優斗くん派でも翼くん派でもない。
が、どちらかというと翼くん派かな。
美咲を強引に連れ去る様子に、ちょっと優斗くんには怖さを感じた。
そうだ、と都はスマホを取り出す。
「良かったら大学での美咲の様子とか教えようか?今日の出来事はある意味、私のせいだし……罪悪感からのお詫び、というとあれだけどさ」
勘違いされないように都は言葉を追加する。
「あ、これで仲良くなろうなんて魂胆はないから!翼くんはイケメンだけど私の好みじゃない!顔だけならドラムの人が好みかな!」
「アイツ女だけど」
「え?わかってるけど。」
女性と男性が持つ雰囲気はなんとなく違う。
ドラムの人が女性なのは見ただけですぐにわかった。
でも良いじゃないか、顔が良ければ男も女も関係ない。
「顔が私の好みなら男も女も関係ないね!」
都の思いがけない発言に翼は吹き出した。
「なんだよそれ、あははっ!あー、なんか少し晴れたわ。……じゃあ頼むわ」
「ん!頑張って美咲を取り戻せるといいね」
「……あぁ。」
2人は連絡先を交換した。
都の協力を得て、翼は前を向く。
そんな彼に都は思いついたことを言ってみた。
「とりあえず、見た目からで髪の毛染めてみたら?」
「は?」