独占欲の強い幼馴染はいつも私を噛みたがる。

 何故か由紀の連絡先が見つからない。
 よく見てみると翼もいなかった。
 私は何もしていないはずなのに……。

 もしかしてと連絡先ブロックの欄を開く。
 思った通り、何故か2人はブロックされていた。

「なんで……」

 胸がざわつく、嫌な予感がした。

「まさか……優斗?」


 美咲の疑念を後押しするように、都からのメッセージが続けて届く。

 [聞きたくて聞けなかったけど、美咲さ。……優斗くんにGPSつけられてたりしない?]


 GPS。
 そんなもの知らない。
 優斗からは何も渡されてないし、それらしきものも思いつかない。

 [ GPSなんてないよ。何も渡され——]

 そこまで打ち込み、指が止まる。
 

 ——『合鍵?』
 
『うん。俺がいる時はいいけど、いない時は鍵ないと困るでしょ?』
『それはそうだけど……いいの?』
『持ってもらったほうが俺も楽だし、キーホルダーどれがいい?』

 
 その時、私は自分が好きなキャラクターのぬいぐるみをキーホルダーに選んだ。
 自分で選んだ。あるはずがない。
 だけど、私のことをよく知ってる優斗ならどれを選ぶかもコントロール出来たんじゃ——
 
 全身が冷えていく。
 見るのが怖い。
 そんなわけない。

 震えながら荷物から合鍵を取り出す。

 鍵がキーホルダーのチェーンに触れてカチャンッと金属音を鳴らす。
 自分で選んだぬいぐるみを潰すように探ると


 
 硬い感触にぶつかった。




 リビングの方から足音が聞こえ、急いで荷物を中に戻す。
 なんとか間に合って布団に戻ると扉が開いた。
 
「美咲?腰大丈夫?」
「う、うん!今上の服着たところ!」

 優斗は怪訝そうに眉を顰めた。

「……着たのになんで布団に入ってるの?」
「……っまだ……下、履けてない」

 美咲の焦りは恥ずかしげに見えたのか、優斗は理解したように「あぁ」と短く声を上げる。
 布団へと近づき少しずつ中に入って美咲を追い詰めた。

「……もう何回も全部見たのに、恥ずかしいの?」
「っ!!!!」


 シャワーへ行きたい美咲を遮るように優斗はイジワルにキスをする。
 
 美咲の動揺を自分への恥じらいと勘違いして。
 
 
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