独占欲の強い幼馴染はいつも私を噛みたがる。
第6話 我慢の限界
お腹いっぱい食べた美咲と由紀は落ち着く場所を求め、街中を歩き回る。
歩き続けていると小さな公園が目に入る、公園内にはちょうどよく空いているベンチがあった。
「はぁ〜幸せ」
食べすぎてもう夜ご飯は食べられなさそうだと思う。
美咲は幸せそうにお腹を撫でて、満腹感に幸福を感じた。
目の赤みは少し残っているものの涙はもう止まっていた。
「美味しかったね」
美咲の姿にとても幸せそうに微笑む由紀。
彼女も食べすぎたのか「もう今日はご飯いらないね」と話す。
街中にポツンと佇む小さな公園、ビルの隙間を通り抜けてきた風がふわりと彼女達の髪を撫でる。
どこかに喫煙所があるのか、風が燃えた葉の匂いも一緒に運んできた。
その匂いは美咲に翼との出来事を思い出させる。
「……」
(……優斗とのことを言うのは、ちょっと酷かったかな……)
優斗と出かけることを言うつもりはなかった。
けれどあの時は気持ちが昂り、翼に当てつけのように嫌なことをしたくなってしまった。
彼が傷付くとわかっていて、わざと傷つける言葉を言った。
自分は悪くないという思いたい気持ちと彼を傷付けた罪悪感で気分が落ちる。
何年も「大好き」と言って愛を伝えてくれている彼に対して、私は何年も答えをはぐらかしてきた。
(それでも……あんな無理やりするなんて)
美咲は複雑だった。