独占欲の強い幼馴染はいつも私を噛みたがる。
 *


 帰宅後、お風呂に浸かりながら美咲は翼のことを考えていた。

 翼のことは、嫌いじゃない。
 好き……だと思う。
 好きと翼に言われるとドキドキする、キスだって……。
 でも、これが本当に恋なのか分からない。
 あまりに距離が近くて……恋なのかただの幼馴染に対する情なのか。
 それに翼の愛し方は、普通ではないと思う。
 私に対する翼の感情は本当に好きという感情だけなのか。
 美咲はそれが怖かった。
 
 考えてもずっと解決しないこの悩み。
 (……いつか答えを出せるのかな)

 その時、自分は翼と一緒にいるんだろうか?
 お湯に口を浸からせ、ぶくぶくと水を泡立たせる。

「ねーちゃん」
「わぁっ?!」
 弟の樹に浴室の外から急に声をかけられて驚く。
「え、驚きすぎでしょ……なんか翼にいちゃんが姉ちゃんに話があるっていうから部屋に案内したけど」
「うん?」
 
(今なんて?)
 美咲の思考が一気に止まった。
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