独占欲の強い幼馴染はいつも私を噛みたがる。

 美咲はステージ前の左側でどこかを見つめていた。
 側に行こうと足を前に出した瞬間、ステージに優斗が現れる。

 その視線は一点を見つめていた。
 嬉しそうに微笑んで手を振る。
 美咲もそれに返すように手を振った。

 体の中を握りつぶされる様な苦しさを感じた。
 
 ぐるぐると黒いものが翼の心を蝕んでいく。
 もうしないと約束したのに、今すぐ美咲を連れ出してその肌に自分の跡を残してしまいたい。

 翼は嫉妬と優斗に対する敵対心でいっぱいだった。

 そんな翼を知ってか知らずか、優斗は首につけているネックレスを握ってキスをした。
 ハートのネックレス。
 
 (……そんな趣味あいつにあったか?)
 
 翼はその行動を不思議に思いながら美咲に近づくと彼女はなぜか焦っていた。
「……おそろい……たの?!」
 小さな声は周りの音にかき消され、うまく聞き取れない。

「美咲」

 彼女は俺の声に反応した。
 後ろに振り返り俺を見つめる。
 
 その首には

 優斗と同じハートのネックレスをつけていた。
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