独占欲の強い幼馴染はいつも私を噛みたがる。

第18話 すれ違いの愛


 部屋の照明が付く。
 ラグジュアリーな室内の奥には大きなベットが一つ。

 来たことも、来るつもりも無かった場所に美咲は怯えていた。

「つ、翼……」
 翼は振り返り、手を離す。
 美咲の背中と足に腕を回して抱き上げ、そのまま部屋の奥へと連れていった。

「ま、待って!おろして!」
 
 彼女の荷物がバサバサと床に落ちる。
 
 必死に呼びかけるが翼は美咲の言葉を聞かず、そのまま彼女をベッドへと押し付ける。
 恐怖で泣きそうになり、目を瞑ると急に翼の動きが止まった。
 
「……しない。」
「へ……?」
「酷いことはしない。……美咲が本気で嫌がる様なことは、しない。」
 翼は美咲をベッドに押し付けたまま彼女の首筋に顔を近づけ、耳元で囁く。

「……でも、唇ならいいって美咲も言った。」

 翼は美咲の首筋に唇を当ててチュッとリップ音を立てながら、付けてはまた唇を移動して赤い印つける。
 動かないようにと美咲の腕を優しく捕らえながら、翼が首筋に残した印は鎖骨へ、胸元へと増えていく。

「つば……さっ……待って……!」
 
 止めようと訴えても翼には伝わらない。
 こんなつもりでいいよって言ったわけじゃ無かった。
 手にするくらいなら噛まれるよりいいかと思っただけだったのに。

 「あっ!?」
 
 翼は美咲のキャミソールを胸の下までたくし上げる。
 止まることのないその唇は身体に次々と翼だけの印を刻み込んだ。
 
 
 優斗とのネックレスなんか霞んでしまうほどの愛を——美咲に押し付けた。
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