独占欲の強い幼馴染はいつも私を噛みたがる。

 大学で昼食を取っているといつも一緒に過ごしている友人・都が前のめりに聞いてきた。
 問いかけの答えにかなり興味津々の様子でこちらを見つめている。

「えー?あー……んー……」
 なんと返すべきか悩んで単語になっていない言葉で返答を濁す。

「何その返事、どっちなのよ。彼氏って翼くんでしょ?」
「……翼じゃないよ」
「え、あんなに美咲大好きだったのに?」
「まぁ……うん……」
「……なんかスッキリしないなぁ?」
 都は曖昧な返答に片頬を膨らませ、納得のいかない様子。
 それでも気になりはするのか目の前の椅子に座って尋問でもするように問い詰めてくる。

「それで。写真は」
「ありません」
「嘘だぁぁぁ!絶対見せたくないだけでしょ!」
「あー聞こえなーい」
 耳の横を軽く叩いて都の叫びを遮る。
 
 都は噂話大好きで聞くのも、話すのも大好き。
 見せたりなんかしたらめんどくさくなるのが目に見えている。

「美咲のケチー!」
「つーん」
「ムキー!」

 その後も都は駄々をこねていたが私が口を開くことはなかった。
 だから都にばれることもないと思っていた、のに。

 
「美咲」

 講義が終わり、都と話しながら校門に向かっていた。
 急に名前を呼ばれた気がして振り返る。
 
 そこには優斗がいた。
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