こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~



 気付けば九時半になっており、四人は慌てて切り上げた。
 拓斗が車で送ってくれることになったのだが。
「万葉まで送るのかよ」
「今日はタクシーだったんだ」
「これも貸しな」
 軽口をたたきながら、最初にマリリンの家に向かう。
「編み物フェアには万葉っちも来るの?」
「ああ。大事なフェアなんだ」
「俺まで巻き込むんだもんな」
「お前の顔は客寄せにちょうどいい」
「顔だけかよ」
 軽口をたたき合う間にも、万葉はあくびをする。
「眠いですか?」
 彩羅がたずねると、万葉は申し訳なさそうに目を細めた。
「最近寝不足でね」
 万葉は眠そうな目で苦笑する。
 次第に口数が少なくなり、大丈夫かな、と思った矢先に体がゆらっと揺れた。
 ことん、と落ちた万葉の頭が彩羅の肩にのっかる。彼の髪が頬を撫でて、くすぐったい。
「寝ちゃったね」
 くすっと拓斗が笑う。
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