こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
『真面目でまっすぐで、誠実であろうとする。そこで足をすくわれないといいけど』
拓斗の声がよみがえる。
月菜はいつだって自分の立場を有利にすることに長けていて、まったく彩羅にはかなわない。
拓斗から警告されていたのに。月菜のずるさだってわかっていたはずなのに。
彩羅はとぼとぼと帰路についた。
暗い夜はまだ、始まったばかりだった。
翌日、彩羅は憂鬱な気分で出勤した。バックルームでメールに気づいてスマホを出すと、糸条紡績からだった。
今さらなんだろう。
不安になりながら開くと、本文はなく動画が添付されている。
嫌な予感がする。
そう思いながら開くと、がさがさっとした雑音のあと、彩羅が映った。
『ひどいよ、友達だと思ってたのに。そういうこと言うなんて』
月菜の泣きそうな声がする。
『あなたが編んだことにしてあげてもいいけど、でもやっぱりこれ以上は無理だよ』
『なに言ってるの? 私は返してって言ってるだけよ』
『ごめんなさい。私はもうなにもできません、今まで許そうと思って頑張ってきたけど……』
『許すってなによ!』
彩羅の怒った声。
『ごめんなさい、許してください!』
『謝ったって無理!』
『ごめんなさい、許してください。土下座でもなんでもしますから!』
彩羅は青ざめた。
拓斗の声がよみがえる。
月菜はいつだって自分の立場を有利にすることに長けていて、まったく彩羅にはかなわない。
拓斗から警告されていたのに。月菜のずるさだってわかっていたはずなのに。
彩羅はとぼとぼと帰路についた。
暗い夜はまだ、始まったばかりだった。
翌日、彩羅は憂鬱な気分で出勤した。バックルームでメールに気づいてスマホを出すと、糸条紡績からだった。
今さらなんだろう。
不安になりながら開くと、本文はなく動画が添付されている。
嫌な予感がする。
そう思いながら開くと、がさがさっとした雑音のあと、彩羅が映った。
『ひどいよ、友達だと思ってたのに。そういうこと言うなんて』
月菜の泣きそうな声がする。
『あなたが編んだことにしてあげてもいいけど、でもやっぱりこれ以上は無理だよ』
『なに言ってるの? 私は返してって言ってるだけよ』
『ごめんなさい。私はもうなにもできません、今まで許そうと思って頑張ってきたけど……』
『許すってなによ!』
彩羅の怒った声。
『ごめんなさい、許してください!』
『謝ったって無理!』
『ごめんなさい、許してください。土下座でもなんでもしますから!』
彩羅は青ざめた。