こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
「情報流出で取引先が激怒してるの。SNSに載せた人がいるらしいよ」
「へえ」
バカなことする人がいるものだ。
そんなことよりエルネスの新作、いくらするんだろう。専務なら余裕で買えるよね。
「まだ連絡がないのがおかしいのよね。意外に草食?」
万葉と結婚するところまで考えて、自然と笑みがこぼれていた。
***
執務室で深く椅子に腰かけた万葉は、秘書が淹れてくれたコーヒーを口に含んだ。
「……まずい」
ただ苦いだけでうまみがない。仕方なく、添えられていたミルクポーションを入れる。
拓斗の淹れたコーヒーならブラックでも甘みがあってフルーティーだ。
目の前のパソコンの画面にはシステム部の報告書。
システム部に確認させたところ、情報流出の該当の人物は複数サイトにアカウントを持っていた。流出元はリアルビーだ。
現時点ではほかに流出した情報はない。
彼自身でも該当のアカウントを確認したが、エンスタでも一言投稿サイトでも自己演出の過剰さに吐き気がした。
中でも業腹だったのが、編み物の画像。
彩羅が作ったマフラーやハンドウォーマーなどを自作としてアップし、高評価をもらっている。謙遜のつもりか「へたくそですけど」と添えているのがいやらしい。加えて、それらをフリマアプリで売った形跡もあった。
投稿画像に、おかしなものが混ざっていた。
クリームイエローのポーチは自分が作って彩羅にプレゼントをしたものだ。
それを月菜が自作としてアップしている。
彩羅にまだ持っているのか聞いたが、いまだに返事がこない。
「へえ」
バカなことする人がいるものだ。
そんなことよりエルネスの新作、いくらするんだろう。専務なら余裕で買えるよね。
「まだ連絡がないのがおかしいのよね。意外に草食?」
万葉と結婚するところまで考えて、自然と笑みがこぼれていた。
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執務室で深く椅子に腰かけた万葉は、秘書が淹れてくれたコーヒーを口に含んだ。
「……まずい」
ただ苦いだけでうまみがない。仕方なく、添えられていたミルクポーションを入れる。
拓斗の淹れたコーヒーならブラックでも甘みがあってフルーティーだ。
目の前のパソコンの画面にはシステム部の報告書。
システム部に確認させたところ、情報流出の該当の人物は複数サイトにアカウントを持っていた。流出元はリアルビーだ。
現時点ではほかに流出した情報はない。
彼自身でも該当のアカウントを確認したが、エンスタでも一言投稿サイトでも自己演出の過剰さに吐き気がした。
中でも業腹だったのが、編み物の画像。
彩羅が作ったマフラーやハンドウォーマーなどを自作としてアップし、高評価をもらっている。謙遜のつもりか「へたくそですけど」と添えているのがいやらしい。加えて、それらをフリマアプリで売った形跡もあった。
投稿画像に、おかしなものが混ざっていた。
クリームイエローのポーチは自分が作って彩羅にプレゼントをしたものだ。
それを月菜が自作としてアップしている。
彩羅にまだ持っているのか聞いたが、いまだに返事がこない。