こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
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「クリスマスも仕事かあ」
「接客業だから仕方ないね」
うんざりしているマリリンに、彩羅は苦笑を返す。
日曜日、時刻は十時半。
まだ客はひとりしかおらず、マリリンと一緒にテーブルセットの補充をしている。
店の片隅にはツリーが設置され、もともとの飾りに加えて彩羅とマリリンが編んだクリスマスオーナメントが飾られている。
「彼氏さん、今日はお店で勉強なんだね」
一席でもくもくと勉強するのはマリリンの彼。
「休憩時間に一緒に編み物するん。クリスマスにはプレゼントし合うんだ」
楽しそうなマリリンに、彩羅は自然と笑みがこぼれる。
カウンターに戻ると、拓斗を見てマリリンがつぶやく。
「店長は年が明けたらイタリアかあ」
「コーヒーの勉強に行くんですよね。うらやましいです」
「萌木さんの影響で本気でコーヒーに向き合いたくなってさ。イタリア美女にも興味あるし」
「店長、向こうでもモテそう」
「だよね。楽しみ」
マリリンの軽口を拓斗は余裕で肯定する。
「それにしてもあの女を成敗する断罪イベント、あーしも見たかったなあ」
「イベントじゃないよ」
彩羅は苦笑しながらたしなめる。