こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
 彩羅は水を彼のところに持っていく。
「お疲れ様です」
「ありがとう。仕事は慣れましたか? ってまだ二日目か」
「なんとかやっていけそうです」

 気にして様子を見に来てくれたのかな、そんなのうぬぼれかな。
 彩羅はついどきどきしてしまう。
 マリリンは定時で帰っていき、拓斗はふたり分のペペロンチーノを仕上げる。

「こっちはにんにくなしの萌木さんの分。こっちがにんにくマシマシのあいつの分」
「私の?」
 彩羅は驚く。

「サービス。あいつと一緒に食べなよ。あとで感想ほしいな」
 笑顔の拓斗に礼を言い、万葉に運ぶ。

「お待たせしました、ペペロンチーノです」
「ありがとう。聞こえたよ、食べようか」
「はい」
 彩羅は緊張しながら席につく。

 一緒にいただきますをしてからいただくと、ぴりっと辛くておいしい。
 一口食べた万葉は渋面を作った。

「あいつ、俺の分のにんにく増やしやがって。この後も仕事だってのに」
 においを気にしているらしい。思わずくすっと笑ってしまう。
 雑談をしながら食事を済ませると、拓斗がコーヒーまで淹れてくれて恐縮した。
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