こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
「リアルビーって、SNSの?」
 彩羅が尋ねると、月菜は頷く。
「通知が来てから五分以内に写真を送らないとみられなくなるんだよ。面白いよ。彩羅はやってないんだっけ」
「うん」
 リアルの人とはつながりたくなくて、SNSはやっていないと言っている。友達に嘘をつくのは心苦しいが。

「月菜はエンスタも一言投稿サイトもやってるんだよね」
「そ。どれも更新するとみんないいねたくさんくれるから楽しくって」
 わかる、と彩羅は思う。いいねがつくと妙に嬉しい。
 更新を終えた月菜と一緒に、彩羅は総務課へと向かった。



 昼休み、月菜が見当たらなくて、彩羅はきょろきょろと探した。一緒に食事に行く約束なのに。
「どこだろ」
 先に行くわけにもいかないから、とりあえずお手洗いに行き、出て来たとき。
 月菜が非常階段に出て行くのが見えた。

 いたずら心がわいて、追いかける。わ! と驚かせちゃおう。
 そーっと非常階段の扉を開けて、驚愕した。

 月菜がいるのは当然として、どうして彩羅の恋人の岸山慶太(きしやま けいた)がいるのだろう。
 月菜はラッピングされた袋を慶太に渡している。それは朝、彩羅が渡したものと同じ柄、同じリボンだ。

「ありがとう。プレゼント」
「開けてみて」
 彩羅は動けなかった。これ以上見てはいけない。そう思うのに、目が離せない。
 慶太が中から取り出したのは渋い緑のマフラーだ。
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