こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~

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 翌日、『証拠のない噂を信じて業務に支障をきたすことのないように。トラブルはすみやかに上司に報告すること』というメールが糸条グループ各社に配信された。
 AMUAMUにもメールは届き、彩羅はどきっとした。
 拓斗が万葉になにか言ったのだろうか。

 メールは勝江たちの頭を冷やすには充分だったようで、手芸ショップの店員にひそひそされることはなくなった。
 しかし、月菜がおとなしく引き下がるとは思えず、彩羅には不安が残った。

***

 なんでよ。
 配信されたメールに、月菜は唇をゆがめる。
 まるであてつけだ。男のくせに私を守らないなんて。

 昨日はまったく追及の手を緩めてもらえなかった。
 思い出して、月菜は奥歯をぎりっとかみしめた。

 どうしてうまくいかないのだろう。男はええかっこしいで、女を助けたがるものなのに。
 いつもならいじめられている自分に同情して味方になるのに。追い詰めるのはやめてあげて、と言えば「優しい」となるのに。なぜか自分が疑われた。
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