こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
 客が帰った後、勝江が月菜に話しかけた。

「西垣さん、編み物やってたのよね?」
「いじめがショックで辞めましたけど」
 編んだものを出せと言われても困るから、そういうことにしている。

「そう……」
 勝江は引き下がるが、疑われたようで不快だ。
 あのメールのせいだろうか。まったく余計なタイミングで来たものだ。

「いらっしゃいませ!」
 カフェに客が入り、彩羅の声が響く。

 すべては彩羅のせいだ。昨日だって彩羅がいなければ万葉の心をつかめたのに。
 月菜は彩羅をにらみつけた。
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