こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
「いいところで。マジつらたん」
「わかる、中断するつらさ」
のってきたときに就寝時間になったりして中断するときはいつも残念で仕方ない。
「拓ちゃん、今日は絶対残業なしね」
「『店長』」
「りょ、店長」
マリリンは毛糸の入った紙袋を持って席を立つ。
るんるんな後ろ姿を見送り、彩羅は目を細める。
また編んでみようかな。
そう思った矢先、自動ドアが開く。
「いらっしゃいませ」
振り返った彩羅は、硬直した。
手芸ショップとの共通の入り口に立っていたのは。
自分をふった元カレ――慶太だった。
月菜に会いに来たのだろうか。
ただの客として? ――そんなわけがない。
店内を見渡した慶太と目が合うと、彼は眉を吊り上げてずかずかと彩羅に寄ってくる。
一名様ですか、と聞くべきかと迷う彩羅の前に、慶太は不機嫌に立つ。
「お前、今でも月菜をいじめてるらしいな」
「なに言ってるの」
彩羅は一歩を引きながら答える。
お店の電話が鳴り、拓斗が出るのが目の端に見えた。
「月菜から聞いたぞ。店長を味方につけて、専務まで巻き込んで。女の武器でも使ったのか」
彩羅はくらくらした。
そんなことができる性格じゃないことはわかっているだろうに、月菜かわいさのあまりに目が濁っているのだろうか。
「わかる、中断するつらさ」
のってきたときに就寝時間になったりして中断するときはいつも残念で仕方ない。
「拓ちゃん、今日は絶対残業なしね」
「『店長』」
「りょ、店長」
マリリンは毛糸の入った紙袋を持って席を立つ。
るんるんな後ろ姿を見送り、彩羅は目を細める。
また編んでみようかな。
そう思った矢先、自動ドアが開く。
「いらっしゃいませ」
振り返った彩羅は、硬直した。
手芸ショップとの共通の入り口に立っていたのは。
自分をふった元カレ――慶太だった。
月菜に会いに来たのだろうか。
ただの客として? ――そんなわけがない。
店内を見渡した慶太と目が合うと、彼は眉を吊り上げてずかずかと彩羅に寄ってくる。
一名様ですか、と聞くべきかと迷う彩羅の前に、慶太は不機嫌に立つ。
「お前、今でも月菜をいじめてるらしいな」
「なに言ってるの」
彩羅は一歩を引きながら答える。
お店の電話が鳴り、拓斗が出るのが目の端に見えた。
「月菜から聞いたぞ。店長を味方につけて、専務まで巻き込んで。女の武器でも使ったのか」
彩羅はくらくらした。
そんなことができる性格じゃないことはわかっているだろうに、月菜かわいさのあまりに目が濁っているのだろうか。