こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
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七時になり、退店のために立ち上がった万葉は、ちょいちょい、と指で拓斗を呼び寄せる。
一緒に店を出た万葉は、すかさず向き直る。
「いい加減にからかうのをやめろ」
「気づいてたか」
「わからいでか」
万葉はむすっとする。
「彼女は大切なんだ。だから茶化さないでくれ。今の俺の目標は、この店で彼女と一緒に編み物をすることだ」
「純情かよ。一緒に編み物したいって言えばすぐかなうだろ」
くくく、と拓斗は笑う。
「紹介するときにも言ったが、編み物にトラウマがあるようだからな。待つ」
「お前、変にまっすぐだよな」
くくく、とまた拓斗は笑う。
「でももう大丈夫じゃね? 椛川さんに編み物を教えてたから」
「そうなのか」
万葉が驚くので、拓斗はにやっと笑う。
「俺が一歩リードかな。毎日一緒にいるし。とっちゃおうかな」
「許さん。彼女にかまうな」
凄みを増してにらむ万葉に、くくく、と笑う。
「約束はできないな。恋にルールはないからね。早いもの勝ちだよ」
挑発的なまなざしの拓斗に万葉が敵対的視線を返し、火花がばちばちと散った。