聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました

3.追放先でのスローライフ

 アンナは馬車に揺られ、途中で休憩を挟みながら隣国にある辺境地へ向かった。
 アンナがいた国と追放先の辺境地は魔物が出現する森を挟んで隣接している。
 魔物が出現する森を通れば半日で辺境地へ行けるが、聖騎士もいない普通の馬車がその森を通るわけにはいかず時間をかけて迂回している。

 マリーが乗った馬車は数日をかけて隣国の辺境地、ジェルブロゼ村へやってきた。
 この辺境地はガルデ辺境伯が治めている。
 辺境伯の屋敷がある村は何百年も昔は大きな街で栄えていた。
 魔物が出現するようになってからは、その森が近いため魔物を恐れてこの土地を離れてしまう人が多く、現在は百人程度と人口が少ない。
 この土地は自然が多く、農業と酪農で自給自足をしている他に、希少な白バラを原材料とした香水と精油の生産が主になってる。
 白バラ以外は何もなく危険のある土地だが、生まれ育った土地に愛着を持って離れない人や白バラに魅せられて住み続ける人がいる。

 アンナを乗せた馬車は目的の辺境地へ着いた。
 アンナは馬車を降りると馬車はすぐに去っていった。
 アンナは寂しい気持ちで馬車を見送ると、目の前にある辺境伯の重厚な造りで歴史を感じさせる屋敷を見上げる。
 アンナは辺境伯へ挨拶をするために屋敷を訪ねた。
 アンナは領主である初老のガルデ辺境伯へ挨拶をすると、療養という名目の追放も歓迎してくれた。
 辺境伯はアンナの歓迎パーティーを開いてくれるそうで、後日連絡をするため改めて尋ねてほしいとアンナに伝えた。
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