聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
 「分からない?」とハンナが聞き返すとマリーはゆっくりと頷く。
 「う~ん、聖女の生活は厳しいと聞いたことがあるわぁ。いきなり生活を変えるのは難しいかしら」
 ハンナはマリーと共に困った表情をして、伝え聞いている聖女の生活を想像する。
 聖女は早朝四時に起床して一日のうちに計七回、大聖女アンナ像へ祈ることが決められている。
 祈りの合間に境界線へ祈りを捧げ、奉仕活動をするのは大変と聞いている。
 マリーの場合は他の聖女たちと同じ事をこなして、聖騎士団長のレユスットと魔物討伐へ行っていたため一日のスケジュールが他の聖女よりゆとりがなくて忙しい。
 ハンナは悩み、マリーにとって良さそうな提案をする。
 「それじゃあ、私の手伝いをしてくれる? それなら前の生活とあまり変わらないかしら」
 「はい、分かりました」
 マリーはハンナの提案を素直に受け入れる。
 「マリーさん。せっかくゆっくりするのだから、何かやりたいことを見つけてみたらどう?」
 マリーはハンナの提案に固まる。
 「やりたいこと?」
 マリーは修道院へ入って以来、考えた事もないことを言われて答えに困る。
 答えに困っているマリーを見てハンナはマリーへ「ここで暮らすことになるので、村を散策してみたらどう?」と伝えた。
 マリーは明るく返事をするとハンナは微笑む。
 マリーは村を散策するため、ハンナと共に教会近くのハンナの実家に荷物を置きに行く。
 部屋はハンナの妹が使っていた部屋を使わせてもらうことになった。
 妹は「役者になる!」と言って王都へ行ったようで、たまに手紙が来るらしい。
 マリーは荷物を置いて村の散策へ出かけた。
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