聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
 エドワルドは窓の外に視線を向ける。ここへ来た時より雨脚が強くなっている。
 「誕生日なのに、あいにくの天気だな」
 「そうかしら? 一人でいる時の雨の日は嫌いだけど、今は雨が好きよ」
 エドワルドに会えないと思っていたアンナは笑顔を見せる。
 アンナは自分の誕生日に朝から雨が降るなんて、なんて憎い天気なのだろうと思っていた。
 しかしエドワルドは激しい雨の中、アンナの誕生日を祝うためにやってきた。
 アンナは恵みの雨に感謝する。
 「アンナは変わっているな」
 エドワルドはアンナが今の天気を好きな理由に気づかず、アンナを言葉を受け入れる。
 「じゃあ、変わっているついでにエドワルド様と一緒に外へ行きたいわ。……なんて」
 「外?」
 「二人でお話しをする時はいつも雨でしょ?」
 アンナは聖堂にいると、いつも祈っている神の存在が気になってしまうため、エドワルドと外へ行きたかった。
 「まあ、そうだな」
 エドワルドは肯定するが、アンナの意図が分からない。
 「決まりね。白バラを花瓶に生けてくるわ」
 「その必要はない。この白バラも共に外へ連れて行ってくれ」
 「でも、雨に濡れてしまうわ」
 アンナは白バラに視線を落とすと、エドワルドから唐突に質問をされる。
 「アンナは髪を結んだりするか?」
 「……? どうして?」
 アンナはエドワルドが何を言いたいのか分からず、見つめる。
 「俺がアンナの髪を結んで白バラで飾ってやる」
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