聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
 エドワルドは窓に反射をさせて後頭部を確認しているアンナへ近づいて話し始める。
 「アンナは白バラの花言葉を知っているか? 花には花言葉というものがある。相手に花を贈り、自分の気持ちや言葉を伝える事ができるんだ」
 「そうなのね。エドワルド様は白バラの花言葉をご存じなの?」
 アンナは窓からエドワルドに視線を戻す。
 「白バラの花言葉は、純潔。アンナに相応しい花言葉だ」
 「ありがとう」
 アンナは嬉しそうに白バラのような美しい笑みを浮かべる。
 「白バラには他にも花言葉がある」
 「どんな言葉かしら」
 アンナはまだ花言葉がある事に興味を引かれる。
 「俺の気持ちを代弁してくれる言葉だ」
 「その言葉は、いま教えてくれないの?」
 「いま全部を明かしたらつまらないだろ? 俺の気持ちをよく考えて、楽しみに待ってろよ」
 (エドワルド様の気持ち……)
 アンナはエドワルドが自分をどう思っているか想像する。
 想像していると、エドワルドが自分に好意がある事に淡い期待をする。
 アンナは答えをはぐらかしたエドワルドを「わたしのことが好きでしょ」と、からかって反応を見たいが、違うと否定されるのが怖くて言えなかった。
 そしてエドワルドの気持ちが本当だったら嬉しい反面、アンナはどうしたらいいか分からず困惑する。
 本当であってほしいのに、それを望めない自分を悲しく思う。
 「いつかエドワルド様の気持ちを聞いてみたいわ。楽しみに待ってる」
 アンナはほんの少しだけ悲しみを含ませた笑顔でエドワルドに答えた。
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