く ち な し―身代わりの恋
祐介は浮気をしていた。

身もわきまえず ラブホテルなんか使って。
……しかも、あんな若い女の子と。

いつから?

だから、あの人は私を抱かないの?

激しい雨と止まらない涙で、視界はとても悪くなる。
仕事帰りの車が多い時間帯で、道はまた混み始めた。

ホテルから出る所を、誰かに見られでもしたら誤解される。

焦った私は、道路に出ようとし猛スピードで強引に左折。直進してきた車とあわやぶつかりそうになり、慌ててハンドルを切った。

すると、車が軽くスピンしてしまい、道から大きく逸れて、激しく何かに衝突したのが分かった。

エアバックは作動せず、軽く頭を打った。

「……っ」

衝撃と揺れが収まってから、恐る恐る前方を見る。

ぶつかったのはーー
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