く ち な し―身代わりの恋
「ガードレール……」

車や人ではなかった。
ほっとしたが、初めての事故で気はかなり動転していた。


土砂降りの中、ガードレールの破損部分を確認して、少し凹んだそれをどうしようか迷った。

ラブホテルから出て直後に一人相撲。
こんな事が世間に知られたら、夫の活動に暗転を落としかねない。たまたまなのか他の車はない。

私は、咄嗟に運転席に戻り、傷付いた車で走り去ろうとした。

ーーけれど。
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