く ち な し―身代わりの恋
「……見てたの?」
私の顔が強張る。
「出てくる所だけじゃない、貴女が方向指示器も出さすにホテルに入っていく所を見て、おや、と思ったんだ。見た事ある女だなって」
男は不敵な笑みを浮かべて、後方にある自分の車を指差した。
「板垣議員の奥さん、貴女の後ろに居たんだよ、あの車で」
この人は、どこまで見たの?
「とりあえず、現場から離れて話そうか。悪いようにはしない、ついてきて」
男はポケットから名刺を出して、窓から放り入れた。
【㈲大橋モータース 代表取締役 社長 大橋 忠延】
私の顔が強張る。
「出てくる所だけじゃない、貴女が方向指示器も出さすにホテルに入っていく所を見て、おや、と思ったんだ。見た事ある女だなって」
男は不敵な笑みを浮かべて、後方にある自分の車を指差した。
「板垣議員の奥さん、貴女の後ろに居たんだよ、あの車で」
この人は、どこまで見たの?
「とりあえず、現場から離れて話そうか。悪いようにはしない、ついてきて」
男はポケットから名刺を出して、窓から放り入れた。
【㈲大橋モータース 代表取締役 社長 大橋 忠延】