振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
サメの水槽では、
「わぁ……大きい。」
思わず見上げる私を見て、光くんが笑う。
「澪ちゃん、怖くないの?」
「うん、かっこいいなって思う。」
「ふふっ。」
「澪ちゃんらしい。」
そんな何気ない会話さえ、今はすごく幸せだった。
水族館を一通り見終えると、お土産コーナーへ向かう。
棚には海の生き物のぬいぐるみや、お菓子、キーホルダーがたくさん並んでいた。
「かわいい……。」
思わず足を止める。
「見て、光くん。」
手に取ったのは、小さなクラゲのストラップ。
水色で、ぷかぷか浮いているみたいなデザインだった。
「これ可愛い。」
「うん。」
光くんも頷く。