振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
学校へ向かう途中も、スマホを開いてはトーク画面を眺めてしまう。
『今日楽しみにしてますね!』
昨日の夜、澪ちゃんから届いたメッセージ。
その一文だけで、自然と頬が緩んだ。
「……俺も。」
誰もいない道で、小さく呟く。
学校へ着くと、
「おはよー、光。」
樹が肩を組んできた。
「今日機嫌よくね?」
「そう?」
「いや、朝からニヤニヤしてる。」
「してない。」
「してる。」
即答される。
「今日クリスマスイブだもんなぁ。」
「……。」
「しかもあの子とデートでしょ?」
「……。」
「図星か。」
樹が大笑いする。
「うるさい。」
そう言いながらも、否定できない。
だって本当に楽しみだから。