君の隣は、呼吸ができる
――さっきは、すごくドキドキした。

でも、一度キスができたら少し勇気が出てきて、また恋人になれた実感を味わいたくなった。

真樹にくっついたまま、シャツをやさしく引っ張る。

「ねえ。さっきのは昨日の分……だよね?」

彼は私の合図にすぐ気付いたらしい。

「もう一回していいってこと?」

私は照れ笑いをしながら頷く。
真樹は一瞬息を吞んでから、すぐに嬉しそうに微笑む。


今度は、どちらからともなく近付く。

次はもっと自然にできるような気がした。

(私って、実はそこまで子どもっぽくないのかも?)

なんて、余裕すら生まれていた。


――なのに。

真樹の手が私の頭の後ろに回ると――

「……っ」

やさしいのに、逃げられないくらいしっかりと頭を支えられる。

(え……っ)

(さっきと、違……っ!!)

思わず真樹の胸を軽く手で押すと、彼のもう片方の大きな手が重なった。

唇から伝わる熱が、一回目よりもずっと強くて深い。

私の知らない真樹に圧倒されて、頭の中が真っ白になった。


(さ、酸素ぉぉ……!)


今度こそ、心臓が本当に大爆発するかと思った。
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