追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く
ただ、横に座ったまま暖炉を見つめている。

静かだ。

でも、嫌な静けさではない。

私はふと口を開く。

「ねえ」

「なんだ」

「あなた、最初に会った時より喋るようになったわね」

「そうか?」

「そうよ」

レオンは少し考えてから、小さく笑った。

「君のせいだな」

「は?」

「話さないと、置いていかれる気がする」

私は眉をひそめる。

「意味が分からないわ」

「それでいい」

そう言って、彼は立ち上がる。

「もう少しだけ外を見てくる」

「こんな時間に?」

「癖だ」

そう言い残して、扉へ向かう。

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