追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く
火がぱち、と爆ぜる。

「死ぬか生きるか、

それを自分で選べるようになるためだけに動く。

それだけだった」

私は何も言わない。

レオンは右腕に軽く触れた。

黒い痣が、火の光でわずかに揺れて見える。

「ここに来てから、少し変だ」

「何が」

「“生きてるだけ”じゃない気がする」

私は視線を落とす。

帳簿の数字が、ぼやけて見えた。

「気のせいよ」

咄嗟に即答する。

「そうか?」

「ええ」

少しの間。

レオンはそれ以上追及しなかった。

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