追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く
二章

成り上がりの第一王女は自分を殺して生きていく

❅ ❅ ❅

その頃―――王都は、変わっていた。

いや、正確には「変えられていた」。

装飾で埋め尽くされ、絢爛豪華な玉座の間。

そこに立つのは、第二王女アリア・アルヴェイン。

銀の髪が光を受けて揺れる。

誰もが称賛する美しさ。

誰もが守りたくなる笑顔だ。

「エレノア様の件は、もうよろしいのですか?」

召使の一人が恐る恐る尋ねる。

アリアは微笑んだ。

「ええ」

その声は、柔らかい。

「姉は……もう遠い場所へ行きましたから」

そう言って、ほんの少しだけ目を伏せる。

誰も気付かない。

その指先が、わずかに震えていることに。

そんなアリアの後ろに、

宰相グラント・ローウェルは静かに立っていた。

「順調ですね、姫」

「ええ」

アリアは即答しない。

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